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Special Interview― 特別インタビュー 企業の皆様にお聞きしました ―

Interview

スピリッツとワインの世界市場におけるリーディングカンパニー。グローバルに展開するブランドに興味をもち、友好的でフラットなコミュニケーションを強みとする企業文化に共感できる人が活躍する職場です。

ペルノ・リカール・ジャパン株式会社

人事・コーポレートコミュニケーション本部長 富田 直子様

2023年11月

<Company Profile>

ペルノ・リカール・ジャパン株式会社は、世界第2位のワイン&スピリッツメーカー「ペルノ・リカールグループ」の日本における販売拠点として1990年に設立されました。東京本社に加え、札幌・仙台・名古屋・大阪・四国・福岡など全国に7カ所の営業拠点を置き、世界トップクラスの高級ワインとスピリッツのブランド30種類以上を販売する、日本有数のグローバル企業です。「楽しい時を安心の現場から」のコンセプトの元、多様化するお客様の飲酒のニーズに応えるべく、最新データに基づく戦略でマーケットシェアを拡大し、業績を伸ばしています。

歴史あるブランド+新商品の充実したポートフォリオで、
マーケットシェアを拡大中

「ペルノ・リカール」の歴史は、フランスの食前酒メーカーであったペルノ社とリカール社が、世界進出を目指して合併した1975年から始まりました。グループで扱う商品は、高級シャンパンのペリエ ジュエ、スコッチウイスキーのシーバスリーガルのほか、ラム、ジンなどのスピリッツ、高級ワインがあります。製造拠点は世界で96カ所、また75カ国で事業を展開し、160カ国以上で商品を販売しています。新規事業として毎年、クラフトスピリッツ事業のM&Aを行っており、その一つに2022年に提携を開始したジャパニーズ・ジンの京都蒸溜所があります。また、2023年にはアメリカで第2位の売り上げを誇るスパークリングワイン、リュック・ベレールと提携し、日本でも販売を開始しました。

日本はグローバルの中でもラグジュアリーに強いマーケットです。その証拠にペリエ ジュエの売り上げは日本がトップセールスを誇っており、シャンパンの伸びしろはまだまだあると感じています。日本市場ではウイスキーが強いことも特徴です。海外で日本のウイスキーが人気となっているのと同じように、スコッチウイスキーは日本国内で根強い人気があります。最近ではシーバスリーガルのブランドアンバサダーに日本で活躍する若手女優の方を起用したことで、若い方たちへの認知度が高まっています。イノベーションの例として、北海道産のミズナラの木で作ったオーク樽で熟成させた「シーバスリーガル ミズナラ」があり、独特の風味から「ジャパニーズウイスキーのようなテイストを味わえる」として、国内外で好評です。

業界では本国フランスでワインの消費量が減少していること、日本国内でも若い人のお酒離れが懸念されていますが、われわれの強みはポートフォリオが充実していること。消費者のニーズが多様化する中、歴史あるブランドに加え新ブランド、新商品をご提供することで、お客様の価値観にあったブランドを選んでいただいているのだと思います。たとえばもし一つのカテゴリーが不調になった場合も、別のカテゴリーを伸ばす…といったように、次々とチャンスを生み出すことができるため、バランスの取れた成長が可能です。パンデミック前と比べても数字は確実に伸びており、セールスの現場ではやる気をもって新しいことに取り組む姿勢がうかがわれますし、バックオフィスも一緒になって盛り上がっています。

ペルノ・リカール・ジャパン株式会社 オフィスエントランスのディスプレイにて

オフィスエントランスのディスプレイにて

人材重視とサステナビリティの精神から、責任ある企業活動に取り組む

ペルノ・リカールグループは、「コンヴィヴィアリティのクリエーターになる」というビジョンを掲げています。コンヴィヴィアリティを日本語にすると、「人と人との心温まる交流や共有」という意味になるでしょうか。また、リカール社の創業者であるポール・リカールが1932年の創立時から、サステナビリティを大切にしていることもあり、グループの一員であることは、「責任ある飲酒を提供する情熱的なホスト」であり、環境に対しては「地球環境に対して敬意を払うゲスト」であるという精神で取り組んでいます「穀物からグラスまで」「Good Times from a Good Place(楽しい時を安心な現場から)」の基本方針は、すべての原材料を安心・安全な製造現場からバリューチェーン、サプライチェーン、消費者のみなさまのグラスに届くまで責任を持つということ。持続可能で責任ある企業であることが前提にあってはじめて成り立つもので、地域やコミュニティ、世界や地球まで、自然環境を共有していくという意味が込められているのです。

サステナビリティを4つの重要な事業戦略として推進しており、第一が天然資源の最適化を目指す「資源循環」、第二が気候変動へ取り組む「環境保護」、そして第三が不適切なアルコール使用の根絶を目指す「適正飲酒」、第四がすべてのお客様と社員を大切にする「人材重視」です。それぞれの柱に対してアクションを行っている中、「適正飲酒」の観点から、社員自身にアルコール耐性を良く理解してもらう目的でアルコール体質遺伝子検査を実施、外部に向けてはお酒と同じ量の水を飲むことが適正飲酒につながる「Drink more water(もっと水を飲もう)」というデジタルキャンペーンも行っています。
また毎年1回、世界共通のグローバルなテーマを決めて、グループ全社員がサステナビリティについて考え行動する「Responsib'all Day(レスポンシボール・デイ)」を設けています。2023年は、「Well-being(人も自分も大切にする)」をテーマに、ヨガ、アロマテラピー、自然探索など、人材重視をさらに周知する活動を行いました。

他にも、ジェンダーバランスの取り組みとして2022年、グループ内で男女の賃金格差解消を実現しました。現在日本における女性管理職は約30%ですが、2030年までにはグループ全体で経営陣の男女同比に近づけることを目指しています。
ペルノ・リカール・ジャパンとしては、「Transform & Accelerate」の戦略のもと、データとデジタル加速化を進めています。アルコール業界でも比較的早いうちからデータチームを立ち上げ、データに基づく戦略を練ったり、上層部だけでなく営業現場の商談、お客様との日々のツールにもAIが活用できるよう設計しています。こういった施策が充実したポートフォリオからそれぞれのお客様に合ったものを提案、提供できることにつながり、業績も伸びているのではないでしょうか。

ブランドの素晴らしさを理解し、自ら学び成長する意欲がある人材を

当社の大きな魅力は、「コンヴィヴィアリティ」という企業文化が浸透していることだと思います。人と人の交流や共有、友好的でフラットなコミュニケーションが対お客様だけでなく、社内、上司、同僚、部下と取れる企業カルチャーがあり、そういう意識を持った人が社内でも活躍しています。

仕事の現場では厳しいこともありますが、業績が良い分やりがいがあり、頑張っただけの楽しみがエンゲージメントを高めることにつながっています。たとえば社員自身に商品の魅力を知ってもらうため年に数回実施している、社内のバーで社員同士の交流を深めるイベントが好評です。オフィスがある飯田橋は視界を遮る高層ビルが少ないので、東京スカイツリー、皇居と東京タワー、新宿の高層ビル群から、天気がいい日は富士山まで360度見渡せ、夜景も素晴らしいです。また、1年に1回、事業年度の初めに全社員で昨年度の振り返りと今後の目標を共有するオフサイトのミーティングを行っています。230人以上の全社員で東京以外の場所に出かけるのですが、2023年は宮崎、2022年は京都、過去にはフランスのシャンパーニュ、北海道や沖縄で開催したこともあります。チームビルディングやパーティーもあり、自分たちが扱っているお酒も楽しめるとあって、毎年楽しみにしている社員は少なくありません。
そのため離職率は低く、新規ポジションでの採用が多くなっています。現在はブランドマーケティングと営業の採用を積極的に行っており「コンヴィヴィアリティ」という文化に共感し、ブランドの素晴らしさを理解して伝えられる人、新規プロジェクトに意欲的に取り組める人を募集しています。お酒が飲めることは絶対条件ではありません。飲酒の機会が嫌いではなくて、楽しめれば十分。求める人材は幅広く、グローバルなキャリアとともにチームで働いた経験がある人、ミッドタームでコミットできる人を求めています。
新しい職場では不安も多いと思いますが、英語、ITスキルなどのベーシックな研修に加え、リーダーシップ、コミュニケーション、ウェルビーイングの取り入れ方など、オンラインの研修コースも充実しています。外資の経験がなくても大丈夫ですが、学生時代や趣味において国際的な活動に関わっていたなど、グローバルな経験があればプラスです。社内では、「すべての社員がタレント」という考えがあり、即戦力になるスキルを持つ方だけでなく未経験の方でも研修や周りからのサポートで成長しキャッチアップしていける人であれば歓迎します。
アズールさんには、弊社のカルチャーと求める人材に合った候補者をご紹介していただいていることに感謝しています。こちらからのリクエストが多くて大変かと思うのですが、ほかのエージェントさんと比べても、どんな人材が適しているのかを考えてご紹介していただいているのを感じ、それが成約につながっていると思います。今後も弊社で活躍していただくポテンシャルの高い方という点に着眼し、ご紹介をお願いしたいと思っています。

ペルノ・リカール・ジャパン株式会社 34階にあるオフィスから見た風景

34階にあるオフィスから見た風景

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Postscript― 取材後記 ―

飯田橋駅から徒歩7分、ビルの34階にあるオフィスにお邪魔しました。当日取材会場となった会議室からはスカイツリーを眺めることが出来、思わず「素敵!」と取材同行スタッフ全員が声をあげていました。 企業文化として浸透している「コンヴィヴィアリティ」という言葉通り、取材中は終始和やかで笑顔絶えず、社内ですれ違うスタッフの皆様も全員あたたかく迎えてくださり、心温まる空間でした。 富田様、貴重なお時間ありがとうございました。

(アズール・村上)